Firefox 51 for developers

Gecko 51 を搭載した Firefox 51 は米国時間 2017 年 1 月 にリリースされます。このページでは、開発者に影響する Firefox 51 の変更点をまとめています。 Firefox 51 は現在 Developer Edition として提供されています。

Web 開発者向けの変更点一覧

開発者ツール

変更なし。

HTML

変更なし。

CSS

• clip-path の値 inset() を実装しました。設定項目 layout.css.clip-path-shapes.enabled で制御しており、既定値は false です (バグ 1246762)。
• [css-grid] <track-size> の値 fit-content() を実装しました (バグ 1281320)。
• [css-grid] サイズが決められていないグリッドコンテナーで、パーセンテージの隙間が誤って計算される問題を修正しました (バグ 1279182)。
• [css-grid] 行の部分にグリッドテンプレートエリアの文字列があるとき、<grid-template> で repeat() 列トラックを拒否するようになりました (バグ 1282643)。
• [css-grid] 負のパーセンテージ値を持つ calc() によって、トラックサイズを負の値にできるようになりました (バグ 1282418)。
• <input type="radio"> の :indeterminate を実装しました(バグ 885359)。
• <input type="text"> で :placeholder-shown 疑似クラスを実装しました (バグ 1069015)。
• ::placeholder 疑似要素の接頭辞を削除しました (バグ 1069012)。
• :valid CSS 疑似クラスが正しい状態の <form> にマッチしない問題を修正しました (バグ 1285425)。
• mask-repeat プロパティの初期値は no-repeat であるべきですが、repeat として実装されていた問題を修正しました (バグ 1258623)。
• unicode-bidi の値 plaintext が、縦書きモードでも動作するようになりました (バグ 1302734)。
• clip-path の値 fill-box および stroke-box を正式にサポートしました。以前は border-box の別名でした (バグ 1289011)。

JavaScript

• ES2015 の Symbol.toStringTag プロパティを実装しました (バグ 1114580)。
• ES2015 の TypedArray.prototype.toString() および TypedArray.prototype.toLocaleString() メソッドを実装しました (バグ 1121938)。
• DateTimeFormat.prototype.formatToParts() メソッドが使用可能になりました (バグ 1289340)。
• const および let が ES2015 に完全準拠しました (バグ 950547)。
• for...of ループ内で const を使用すると SyntaxError が発生せず、イテレーションのたびに新たなバインディングを行うようになりました (バグ 1101653)。
• 非推奨の for each...in ループは、コンソールで警告が発生する ようになりました (バグ 1293205)。標準化された for...of ループを使用するように、コードを移行してください。
• ジェネレーター関数 は label を持つことができなくなりました。また、ラベル名として "let" が許可されなくなりました (バグ 1288459)。
• 非推奨の 古いジェネレーター関数 を メソッド定義 内で使用すると、エラーが発生するようになりました (バグ 1199296)。
• iterator プロトコル の next() メソッドは、戻り値がオブジェクトではない場合に TypeError が発生するようになりました (バグ 1016936)。

インターフェイス/API/DOM

DOM/HTML DOM

• Firefox 50 で、Window.setInterval() および Window.setTimeout() で作成したタイマーをバッググラウンドのタブで抑制する機能は、Web Audio API の AudioContext がアクティブで音声を再生しているときに実施しないようになりました。しかし、これはタイミングに敏感な音声再生 (タイマーを使用して個々の音を生成する音楽プレイヤーなど) が正しく動作しない問題を、すべての状況では解決できませんでした。このため、Firefox 51 では音声を再生していない場合でも AudioContext が存在するバックグラウンドタブで抑制しないようになりました。
• DOMImplementation.hasFeature() は、どのような場合でも true を返すようになりました (バグ 984778)。

Canvas

• 非標準の CanvasRenderingContext2D.mozFillRule() メソッドを削除しました。塗りつぶし規則は、標準の CanvasRenderingContext2D.fill() メソッドの引数で定義できます (バグ 826619)。
• CanvasRenderingContext2D.imageSmoothingEnabled の接頭辞を削除しました (バグ 768072)。

WebGL

変更なし。

IndexedDB

変更なし。

Service Worker

変更なし。

WebRTC

• RTCPeerConnection.removeStream() メソッドを削除しました。これは Firefox 22 から非推奨であり、長い間 NotSupportedError が発生していました。代わりに RTCPeerConnection.removeTrack() を使用しなければなりません。

新規 API

変更なし。

その他

• セキュリティ上の理由で、BatteryManager.chargingTime および BatteryManager.dischargingTime は戻り値をもっとも近い 15 分単位の値に丸めるようになりました (バグ 1292655)。
• Page Visibility API の実装で、接頭辞つきのプロパティなどは受け入れません (バグ 812701)。

MathML

変更なし。

SVG

• tabindex 属性を追加しました (バグ 778654)。
• xlink:href を不要にさせる、href 属性を追加しました (バグ 1245751)。
• <img> 要素内の SVG で使用する CSS アニメーションが、再び動作するようになりました。これは、過去のリグレッションでした (バグ 1190881)。

Audio/Video

• FLAC コンテナーおよび Ogg コンテナーの FLAC (FLAC コーデック) をサポートしました (バグ 1195723)。サポートする FLAC の MIME タイプは、audio/flac および audio/x-flac です。Ogg コンテナーの FLAC では、audio/ogg; codecs=flac および video/ogg; codecs=flac です。

HTTP

変更なし。

ネットワーク

変更なし。

セキュリティ

変更なし。

アドオン開発者と Mozilla 開発者向けの変更点

インターフェイス

変更なし。

XUL

変更なし。

JavaScript コードモジュール

変更なし。

XPCOM

変更なし。

その他

• Mozilla 特有の Social API を、以下のとおり大きく変更しました (主に、もはや使用されていない API を削除しました):
  • MozSocial インターフェイスと、これをサポートする navigator.mozSocial プロパティを削除しました。
  • Social Bookmarks API を削除しました。
  • ソーシャルチャット機能を削除しました。
  • Social Status API を削除しました。
  • Share panel を除く、すべてのソーシャルウィジェットを削除しました。social sidebar や flyover panel などが含まれます。
  • 削除した API のためにサポートしていたユーザインターフェイスや機能も、同様に削除しました。
  • 削除した機能をサポートする、Social service provider manifest のプロパティを廃止しました。

関連情報

• Firefox — Aurora Notes (51.0a2)
• Firefox 51 サイト互換性情報
• Firefox 51 アドオン互換性情報

過去のバージョン