概要
HTML 略語要素 (<abbr>) は、略語と、また任意でその略語の完全な説明を提供します。略語の説明は title
属性にすべて含める必要があります。
<p>I do <abbr title="Hypertext Markup Language">HTML</abbr></p>
より詳しい例を How to mark abbreviations and make them understandable の記事に掲載しています。
DOM インターフェイス | HTMLElement |
---|---|
コンテンツカテゴリ | フローコンテンツ、フレージングコンテンツ、パルパブルコンテンツ |
許可された内容 | フレージングコンテンツ |
許可された親要素 | フレージングコンテンツを受け入れるすべての要素 |
属性
この要素はグローバル属性以外の属性を持ちません。
この要素においては、title
属性は、略語の完全な説明を示すものとなります。多くのユーザエージェントは、この値をマウスオーバー時にツールチップで表示します。
注記: (言語学における) 数を持つ言語 (特にアラビア語など、2 を超える数を持つ言語) では、title
属性の数と <abbr>
要素の内容物の数を一致させてください。
仕様
仕様書 | 策定状況 | コメント |
---|---|---|
WHATWG HTML Living Standard <abbr> の定義 |
現行の標準 | |
HTML5 <abbr> の定義 |
勧告 | |
HTML 4.01 Specification <abbr> の定義 |
勧告 |
ブラウザ実装状況
機能 | Chrome | Firefox (Gecko) | Internet Explorer | Opera | Safari |
---|---|---|---|---|---|
基本サポート | 2.0 | 1.0 (1.7 or earlier) [1] | 7.0 | 1.3 | (有) |
機能 | Android | Firefox Mobile (Gecko) | IE Mobile | Opera Mobile | Safari Mobile |
---|---|---|---|---|---|
基本サポート | (有) | (有) | (有) | (有) | (有) |
[1] Gecko 1.9.2 (Firefox 3.6) まで、Firefox ではこの要素に HTMLElement
インターフェイスではなく HTMLSpanElement
インターフェイスを実装していました。
デフォルトのスタイル
この要素の用途は単に作者の利便性のためであり、すべてのブラウザはデフォルトでこの要素をインライン (display
: inline
) 表示します。ただし、デフォルトのスタイルはブラウザによりさまざまです:
- Internet Explorer など一部のブラウザは、この要素に対し
<span>
要素と同程度のデフォルトスタイルのみを与えている。 - Opera、Firefox などのブラウザは、この要素の内容をドットの下線付きで表示するデフォルトスタイルを持つ。
- いくつかのブラウザはドットの下線の表示に加え、スモールキャップスで表示するデフォルトスタイルを持つ。このスタイルを避けるには、このケースを扱う CSS に
font-variant
: none
といったスタイルを追加してください。
関連情報
- <abbr> 要素の使用方法
- その他のテキストレベルセマンティクス要素:
<a>
,<em>
,<strong>
,<small>
,<cite>
,<q>
,<dfn>
,<time>
,<code>
,<var>
,<samp>
,<kbd>
,<sub>
,<sup>
,<b>
,<i>
,<mark>
,<ruby>
,<rp>
,<rt>
,<bdo>
,<span>
,<br>
,<wbr>
。