この記事では、Flame のソフトウェアを更新する方法 (Firefox OS の更新や電話機へアプリをインストールすることを含む) や、データのバックアップ、トラブルシューティングやテストに役立つ情報を扱います。これらを開始する前に、必ず 初回セットアップ の情報に目を通してください。
端末のソフトウェアを更新するためのクイックガイド
この記事には多くの情報があるため、ここでは、端末を更新するのに必要な手順だけを含めたクイックスタートガイドを記載します。より詳しい内容は、必要に応じて後述のセクションを参照してください。
最新のベースイメージに完全に書き換える
この一連の手順は、端末に何かする前に必ず行ってください。 (詳細は、後述の Base image および Base image installation のセクションを参照してください。)
必要条件: adb と fastboot をインストールし、システムの PATH
を通しておいてください。(ADB と Fastboot をインストールする を参照。)
- 最新のベースイメージをダウンロードしてください — ベースイメージ v18D_nightly_v5
- Flame 端末でリモートデバッグを有効にします。環境設定 > 開発者 から USB 経由のデバッグ オプションを有効にします。
- USB ケーブルで Flame とコンピュータを接続してください。
- 次のコマンドを実行して端末とコンピュータが接続されていることを確認します:
adb devices
正しく接続されていれば、次のように表示ます:List of devices attached 94f7ce4c device
端末が認識されていない (2 行目が表示されない) 場合は、USB ケーブルを接続し直し、再度試してください。また、上記の手順 2 のとおりに USB 経由のデバッグ が有効になっているか確認してください。adb が見つからず実行できない場合は、システムの環境変数で adb への PATH が正しく設定されていません (必要条件を参照)。 - ベースイメージの zip ファイルを展開し、次のコマンドで、新たに作成されたディレクトリを開いてください:
cd v18D_nightly_v5
- 以下のご使用のシステム向けのフラッシュスクリプトを実行してください。
# Windows flash.bat # Linux / OSX ./flash.sh
注記: ご使用のシステムでファイル名が正しくない場合は、適宜 flash.bat や flash.sh を名前変更してください。内容は同じです。
補足: 以下のチェックサムでベースイメージのコンテンツを検証してください:
Checksum: SHA512(v18D_nightly_v5.zip)= f92123446f71289dd0ea23b0c602f8a192267fbfcf2f25682cbc072f8bbe3e8b795aea3305ba6ea6cc504d252f1d895b07704b5b65700fcf3760e1386b89c431 Build id: 20151221215202
この時点で、Flame が最新の 2.6 ベースイメージになり、FOTA アップデートを受けられるようになります。
補足: Flame の最新ナイトリービルド (十分にテストされていません) を使用したい場合は、端末の 環境設定 > 開発者 メニューから下へスクロールし、更新チャンネルを nightly-latest
に変更してください。次に、端末を再起動し、環境設定 > 端末情報 からソフトウェアの更新を確認してください。 shallow flash をせずに最新バージョンに更新できます。shallow flash については、次のセクションをご覧ください。
更新チャンネルのリセットバグ
バグ 1217490 で言及されているとおり、一部の Firefox OS テスターが Firefox OS 2.5 や最新の FOTA アップデート (Flame だけでなく他の dogfooding 端末を含む) をテストした際に、FOTA アップデートをインストールすると更新チャンネルが nightly
にリセットされてしまう問題が見つかりました。これはつまり、その後の FOTA アップデートが他のチャンネルで配布されてしまうため受けられないことを意味します。この問題を避けるには、WebIDE 経由で Firefox OS の環境設定から更新チャンネルを nightly-latest
に設定することを推奨します。手順は以下の通り:
- USB ケーブルで端末をコンピュータに接続します (端末の 開発者設定 で、USB 経由のデバッグ オプションが ADB と開発ツール に設定されていることを確認してください)。
- デスクトップの Firefox を起動し、WebIDE を開きます。
- WebIDE の右側の USB デバイス のリストから端末に接続してください。端末側で接続の確認が表示されたら許可してください。
- WebIDE の右側の その他 のリストから 端末の設定 を選択します。
- 設定リストから
app.update.channel
を見つけ、この設定値をnightly-latest
に変更してください。 - また、さらに永続的に更新したい場合は、
app.update.channel.backup
を見つけ、この設定値をnightly-latest
に変更してください。
最新の Firefox OS ナイトリー (Gaia と Gecko) を Shallow Flash する
この一連の手順は、最新のナイトリービルドに更新したいときにだけ実行する必要があります (詳細は Updating your Flame to a nightly build を参照してください)。
必要条件: Windows のユーザは Cygwin をインストールする必要があります。これは、Windows 上で Linux 環境のコマンドを提供するものです。以下の説明には、適切なパッケージを自動的にインストールする方法も含まれています。まだインストールしていない場合に実行してください。
- Mozilla Central から最新のビルドをダウンロードしてください。b2g-XX.XX.en-US.android-arm.tar.gz と gaia.zip の両方のファイルをダウンロードしてください。
- すべてのプラットフォーム: shallow flash スクリプト をビルドファイルと同じディレクトリにダウンロードしてください。
- Windows ユーザ: shallow_flash.bat Windows スクリプトも同じディレクトリにダウンロードしてください。Cygwin をまだインストールしていない場合は、Cygwin のインストールファイルをダウンロード してください (このセットアップを実行する必要はありません。
shallow_flash.bat
スクリプトから自動的に実行され、必要なパッケージと共にインストールされます)。 - ターミナル (コマンドプロンプト) で、
cd
を実行してファイルを保存したディレクトリへ移動します。次のコマンドを実行して、ビルドを端末に書き込んでください:# Linux ./shallow_flash.sh --gaia=gaia.zip --gecko=b2g-XX.XX.en-US.android-arm.tar.gz # Mac ./shallow_flash.sh --gaia gaia.zip --gecko b2g-XX.XX.en-US.android-arm.tar.gz # Windows # Windows エクスプローラーから shallow_flash.bat アイコン (歯車付き) をダブルクリックして実行することもできます。 shallow_flash.bat
この処理は、gaia.zip と b2g-XX.XX.en-US.android-arm.tar.gz ファイルを端末に書き込みます。ファイルが端末へ送られ、処理が完了した後に端末を再起動します。
補足: Linux で、Gaia の書き込み中にスクリプトが失敗する場合、オプションを短いものに置き換えて再度試してください。 --gaia=gaia.zip
を -g gaia.zip
に置き換え、--gecko=b2g-XX.XX.en-US.android-arm.tar.gz
を -G b2g-XX.XX.en-US.android-arm.tar.gz
に置き換えてみてください。
Flame のソフトウェア更新
Flame 端末に対する Firefox OS ソフトウェアのリリースは、主に 2 つのチャンネルがあります:
- 1 つ目は release チャンネルです。工場出荷時の Flame は、このチャンネルのソフトウェアを搭載しています。Flame のソフトウェアが 1.3 から 2.0 または 2.1 へ、メジャーバージョンの OTA アップデートの場合にもこのチャンネルが利用されます。
- 2 つ目は nightly チャンネルです。毎日の OTA アップデートを受け取りたいならば、このチャンネルのソフトウェアを Flame にフラッシュすると良いでしょう。
ベースイメージ
次のリンクから、リカバリイメージとツールをダウンロードできます:
最新版 (特に避ける理由が無ければこれを使う)
- 製品:
- Stable (安定版): Base Image v18D.zip: 最新の安定したアーカイブで、Firefox OS 2.0 の製品版 Flame ベースイメージが含まれています。
- Nightly (開発版): Base image v18D_nightly_v5: Firefox OS 2.6 の Flame ベース製品イメージの最新バージョンです。
Checksum: SHA512(v18D_nightly_v5.zip)= f92123446f71289dd0ea23b0c602f8a192267fbfcf2f25682cbc072f8bbe3e8b795aea3305ba6ea6cc504d252f1d895b07704b5b65700fcf3760e1386b89c431 Build id: 20151221215202
- サイドロード: v18D_nightly_v5 update.zip: 端末を手動で更新するためのサイドロードファイルです。データを失わずに端末を更新する方法は、sideload セクションをご覧ください。
Checksum: SHA512(update.zip)= 4c174f901a242a96729aa45d8551200ef4566913473f88f935c264689031a483e46d21856f0919c4dff467277d2f9c90cf0879107a6671d7b84c5d05405f4b6d Build id: 20151221215202
- Nightly (開発版): Base image v18D_nightly_v4: Firefox OS 2.5 の Flame ベース製品イメージが含まれています。これは v3 と同じですが、システムパーティションのサイズが更新されています (バグ 1184980 を参照)。端末を Nightly ビルドに更新する前に、必ず、最新のベースイメージをフラッシュして基本システムを更新してください。
Checksum: SHA512(v18D_nightly_v4.zip)= 9105e29fd39da1ae487b01da4431a803d619d31482147b4383002b8a10268905fd444b108a438395a78d289cfe4e8fba10c3fb6b0d187f3535f027bf90c2391a Build id: 20150527010201
- Nightly (開発版): Base image v18D_nightly_v3: Firefox OS 2.5 の Flame ベース製品イメージが含まれており、セキュリティ、フォント、NFC、カメラ、その他の修正 (詳細は バグ 1154072 を参照) が含まれます。
Checksum: SHA512(v18D_nightly_v3.zip)= 98ec1d24604eaed4a22e7d1439501544622788b30f8f2993409bfc2244a4886863d33238aa78ccb7cd5f9f71464058b81920cc0ba85806a1dbf0220d08a8444b
- Engineering: エンジニアリング版のベースイメージはまだありません。製品版のベースイメージを使用し、エンジニアリング版の nightly ビルドをフラッシュしてください。
注記: 次のコマンドを実行することで、ご使用の端末のベースイメージを確認できます: adb shell getprop ro.bootloader
バージョン番号は最後の 4 桁から末尾の数字を除き、先頭に 'v' を付けたものです (例: L1TC000118D0 > v18D)。
重要: 浅い書き込み (shallow flash)、または全部の書き込み (full flash) を実行すると、電話機のデータが上書きされます。更新する前にデータをバックアップしておいてください! 詳細は、Backing up and restoring your Flame data のセクションをご覧ください。
昔の情報
これらのベースイメージは、安定・製品版のみ提供されています。
- Base Image v188.zip: Firefox OS 2.0 用の Flame ベースイメージで、前回のイメージからのバグ修正版が入っているアーカイブ。
- Base Image v180.zip: Firefox OS 2.0 用のFlameベースイメージが入っている古いアーカイブ。
- Base Image v123.zip: 開発終了になった Android Jellybean ベースの Firefox 1.3 用イメージ。このイメージはもう使わないようにしましょう。
注記: v188 ベースイメージで他言語を使うと、画面上では英語の混じった表示になります。
注記: Firefox OS イメージ v180 以上は、Android KK (Kitkat 4.4) ベースになっています。JB (Jellybean 4.1~4.3) ビルドは開発終了しており、サポートされません。ですから v180 より古いものは使わないでください。
ベースイメージのインストール
ご使用の端末にベースイメージをインストールするには:
- Flame のリモートデバッグを有効にしてください。端末の 開発者設定 (Developer settings) (このオプションは、Firefox OS 1.3 以前と Firefox OS 1.4 以降で異なります) の配下にある リモートデバッグ (リモートデバッグ/USB 経由のデバッグ) オプションで設定できます。(オプション名は Firefox OS 1.3 以前と 1.4 以降で異なります)
- Flame とコンピュータを USB ケーブルで接続します。ターミナルから
adb devices
コマンドを実行して、コンピュータと端末が正しく接続されているか確認してください。 - 前述のベースイメージの
.zip
ファイルをダウンロードし、デスクトップに展開します。 - 展開したディレクトリを開き、次のとおりに実行します:
- Windows の場合は、コマンドプロンプトを開き、先ほど展開したディレクトリへ移動し、
flash.bat
スクリプトを実行します (またはエクスプローラー上でスクリプトをダブルクリックします)。
補足:flash.bat
が見当たらない場合は、flash.sh
ファイルをflash.bat
に名前変更して実行してください。adb
とfastboot
がインストールされ、これらへのパスが環境変数 PATH に書かれているかどうかも確認しておいてください。 - Linux / OSX の場合は、ターミナルで先ほど展開したディレクトリへ移動し、
./flash.sh
と入力してflash.sh
スクリプトを実行します。(以前の説明ではsudo
コマンドの利用を薦めていましたが、これは絶対に行わないでください。インターネットからダウンロードしたファイルに対してsudo
コマンドを利用することは非常に危険です。スクリプトが端末を見つけられない場合は、あなたの udev rules が正しいか、もう一度確認してください。)flash.sh
が見当たらない場合は、flash.bat
ファイルをflash.sh
に名前変更した後で、上記のコマンドを実行してください。
- Windows の場合は、コマンドプロンプトを開き、先ほど展開したディレクトリへ移動し、
注記: 上記コマンドの実行時に "permission denied" エラーが表示された場合、おそらくシェルスクリプトに適切な権限がありません。 chmod +x flash.sh
を実行すると問題を解決できるでしょう。
注記: flash スクリプトが "< waiting for device >" で停止し、ディスプレイに "ThunderSoft(R)" が表示されたままになっている場合、fastboot モードでデバイスにアクセスする権限がスクリプトにありません。udev ルール をセットアップして、アクセスできるようにする必要があります。また、USB 3 ポートでは fastboot がうまく動作しない可能性があり、この問題の原因となることがあります。
注記: ご自身で Flame へインストールするソフトウェアをビルドすることも可能です。こちらもご覧ください: Firefox OS のビルドとインストール
フォントの修正
重要: この手順は v180ベースイメージでのみ必要です。
Gecko と Gaia を v180 ベースイメージの nightly に更新した後、Gecko/Gaia の想定するフォントとベースイメージの提供するフォントとの間にミスマッチが生じます (この問題は v188 で修正されています)。この問題を修正するには、以下の 2 通りの選択肢があります:
- フォント更新パッケージ をダウンロードして展開します。その展開したディレクトリを開き、そこに含まれる
flash.sh
スクリプトを実行する。 update_system_fonts.sh
スクリプトを使用する。このスクリプトは、システムフォントを自動的にダウンロードしてフラッシュします。
Flame を nightly ビルドに更新する
注記: 現在のビルドについて、Firefox OS の Nightly 開発ビルドは A-GPS をサポートしていません。これは、GPS 機能のパフォーマンスを低下させる可能性があります。将来の Nightly チャンネルの更新で、この問題を解決する予定です。
重要: 浅い書き込み (shallow flash)、または全部の書き込み (full flash) を実行する時、電話機のデータが上書きされます。更新する前にデータをバックアップしておいてください! 詳細は、Backing up and restoring your Flame data のセクションをご覧ください。
- 電話機を Nightly ビルドに更新する前に、根底のシステムを確実に最新のものにするため、最新のベースイメージを書き込んでください。下記のステップ 3 で使おうとするバージョンと同じか、より新しいバージョンの Firefox OS の ベースイメージ をダウンロードし、端末のソフトウェアを前述のように更新します。
- 上記ステップでは端末のオペレーティングシステムがインストールされるため、Flame のリモートデバッグを端末の 開発者設定 内の リモートデバッグ オプションを再び有効にしておく必要があります。
- 次に、インストールするビルドを選んでください (https://ftp.mozilla.org/pub/mozilla.org/b2g/nightly/ にあります)。次のどれか一つになるでしょう:
- 製品ビルド (ロケール含む)
- 最新 master ビルド (現在は 2.6)
- 最新 v2.5 ビルド
- v2.2 ビルド
- v2.1 ビルド
- v2.0 ビルド
- エンジニアビルド (テストアプリと疑似ロケール付き)
- 最新 master ビルド (現在は 2.6)
- 最新 v2.5 ビルド
- v2.2 ビルド
- v2.1 ビルド
- v2.0 ビルド
- 製品ビルド (ロケール含む)
- バージョンを選び、
b2g-XX.XX.en-US.android-arm.tar.gz
とgaia.zip
の両方のファイルをダウンロードします。デスクトップ上のfxos
のようなディレクトリの中に保存します。 - shallow flash スクリプト をダウンロードし、上の 2 個のファイルと同じディレクトリに保存します。
- Windows ユーザ向け: この他に Windows スクリプトの shallow_flash.bat と Cygwin (Windows 上の Linux ライクなコマンド環境) をダウンロードします。デフォルトの Cygwin base カテゴリーに加えて unzip パッケージをインストールする必要がありますが、Cygwin setup*.exe のコピーをスクリプトと同じフォルダに置いておけば、shallow_flash.bat があなたの代わりにやってくれます。
-
ターミナルで、保存したファイルのあるフォルダに
cd
で移動し、次のコマンドで電話機にビルドを書き込みます:Linux:
./shallow_flash.sh --gaia=gaia.zip --gecko=b2g-XX.XX.en-US.android-arm.tar.gz
Mac:
./shallow_flash.sh --gaia gaia.zip --gecko b2g-XX.XX.en-US.android-arm.tar.gz
Windows:
shallow_flash.bat
(歯車アイコン) をダブルクリックするか、コマンドシェルから実行します。これはgaia.zip
と、単一のb2g-XX.XX.en-US.android-arm.tar.gz
ファイルを書き込みます。
補足: 更新が "Flashing out/target/product/flame/system.img failed because the image was too large." (イメージが大きすぎたため、〜/system.img の書き込みに失敗しました。) のエラーで失敗する場合、最新版の ベースイメージ へ更新する必要があります。次に、再びナイトリービルドの適用を試してください。これは、システムパーティションのサイズが更新されたためです (バグ 1184980 参照)。
補足: 上記のコマンドで "permission denied" エラーが出た場合、おそらくシェルスクリプトに適切な権限がありません。 chmod +x shallow_flash
を実行すると、この問題を解決できるでしょう。
補足: "shallow flash" では Gecko と Gaia に加えてデータディレクトリを更新します。その一方で、"full flash" では Gecko/Gaia だけでなく、その下の Gonk 層と端末に特有な関連バイナリも更新します。このことが、上で述べたように、最初に公式の ベースイメージ に更新し、次に適切な Gonk /バイナリ層の上から shallow flash をするのが良いとされる理由です。
補足: 各ビルドの更新状態は、Flame OTA ステータスのページ で確認できます。
インストールの手続きが完了すると、更新されたビルドで端末が再起動し、初回のユーザ設定画面が表示されます。
nightly 更新チャンネルに切り替える
v2.2 では、開発者設定で、更新チャンネル を default
から nightly
へ変更できます。
以下は、上記の設定が端末に見つからない場合のための古い方法です。
- Flameで remote debugging が有効になっていることを、端末の Developer settings のUSBオプションのRemote debugging/Debugging から、確認してください。
- change channel スクリプトをダウンロードします: 次のリンクで、 Raw を押して、次にブラウザの保存機能を使ってページを直接
change_channel.sh
として保存します。 - ターミナルで、スクリプトを保存したディレクトリに
cd
して更新チャンネルを次のコマンドを使って変更します:./change_channel.sh -v nightly
- 端末を一旦再起動し、Settings > Device information > Check now へ移動して更新を確認してください。
補足: このステップは、Firefox OS ソフトウェアの新しいバージョンでは必要ありません。自動的に OTA アップデートを取得できます。
注記: いくつか異なる更新チャンネルを選択できます。"./change_channel.sh -h" を実行すると、その他のチャンネルオプションが表示されます。
Fastboot モード
端末に新しいビルドをフラッシュするのに失敗した場合、電話機が応答しなくなり、リカバリモードで再起動されることがあります。リカバリモードには、いくつかのオプション (再起動、adb からの更新、データ消去、キャッシュ消去、SD カードからの更新) があります。残念ながら、Update from adb を選ぶとサイドロードモードに入り、他の adb
コマンドが使えなくなります。adb sideload
コマンド自体は動作するでしょうが、様々な flash スクリプトは他の adb コマンドに依存しています。
以下の手順で強制的に fastboot モードにできます:
- 端末の電源を切ります。(極端な場合、バッテリーも外します...)
- 音量ダウンキーと電源ボタンを同時に押しながら、端末の電源を入れます。
しばらくすると、端末に "FASTBOOT" というテキストが表示されます。これは Fastboot モードであり、USB ケーブルの接続を待機しています。この時点で、adb をインストールしたコンピュータと USB ケーブルで接続してください。コンピュータで fastboot devices
コマンドを実行すると端末リストを見ることができます。通常の adb コマンドでは端末を見られないので注意してください。fastboot コマンドでだけ見えます。このモードでは、上記で説明した ベースイメージ をインストールするスクリプトが使用できます。このスクリプトは、adb と fastboot 両方のコマンドを使えるため、adb からは最初のエラーや警告が出ることもありますが、処理の終わりには、適切に端末にフラッシュできているでしょう。
緊急ダウンロードモード
新しいビルドを端末にフラッシュし損ねて端末が操作不能になり、さらに fastboot モードも利用できない場合は、緊急ダウンロードモードを利用して端末を復旧できます。緊急ダウンロードモードに入るには、"Recovery Cable" と書かれた赤いラベルのついた USB ケーブルと Emergency Download Tool が必要です。詳しい説明は、ダウンロードしたツールに含まれる Flame emergency rescue tool チュートリアルをご覧ください。技術サポートが必要な場合は、端末製造元 (flameservice [at] thundersoft.com) にお問い合わせください。
注記: この提供されたツールは Windows 専用です。
リカバリモード
リカバリモードを利用することで、端末のデータを削除したり、ファームウェアを手動で更新したりできます。リカバリモードに入るには 2 通り方法があります。
- ADB ツールが利用できる場合は、端末の開発者設定画面からリモートデバッグを有効にした上で、端末とコンピュータを USB ケーブルで接続し、
adb reboot recovery
とコマンドラインから入力すると、リカバリモードで端末が再起動します。 - 端末の電源が切れている時に、音量アップキーと電源ボタンを同時に押すと、リカバリモードで起動します。
リカバリモードでは、音量アップ / 音量ダウンキーでメニューを上下へ移動、電源キーを押すと項目を選択して実行します。データを消去したり、更新のためのアップグレードパッケージをダウンロードする前には、必ず、連絡先や SMS メッセージなどのデータのバックアップを取るようにしてください。
ADB サイドロード経由で端末を更新する
コンピュータに adb をインストールしてあれば、adb sideload コマンドで、端末を現在の update.zip ビルドに更新できます。手順は以下の通り:
- 端末を USB 経由でコンピュータに接続します。
- 次のコマンドを実行します:
adb reboot recovery
- 端末の音量ダウンボタンを 1 回押して、メニューの選択項目を "apply update from ADB" オプションへ移動します。行き過ぎた場合は、音量アップキーとダウンキーを押して移動してください。
- 電源ボタンを押してメニューを選択します。
- コンピュータ上で、update.zip ファイルを置いたディレクトリで次のコマンドを実行します:
adb sideload update.zip
- サイドロードが完了するまでお待ちください。完了すると、端末に "Install from ADB complete" と表示されます。
- 端末の音量アップボタンを押して "reboot system now" オプションへ移動し、電源ボタンを押して選択してください。端末が再起動します。
Flame のデータをバックアップ・リストアする
Flame を通常の用途で使用している場合、(この記事の前の方で説明した通り) 新しいビルドへ更新する際に電話機の連絡先やその他データを失いたくないでしょう。データをバックアップ・リストアするためのBackup and restore profile tool が使用できます。このツールは、B2G-flash-tool Git リポジトリ から入手できます。
- これを使うには、まずコマンドライン/ターミナルを開きます。
- 次のコマンドで上記のリポジトリを clone します (Git をインストールしておいてください):
git clone https://github.com/Mozilla-TWQA/B2G-flash-tool
- このツールは、
backup_restore_profile.py
という名前の python ファイルです。Python もインストールしておいてください (2.7.x が良いでしょう)。Linux や Mac のシステムには最初から入っているはずです。 - 次のコマンドで clone したディレクトリに移動してください:
cd B2G-flash-tool
注記: そのツールを使う時、確実に端末とコンピュータが USB 経由で接続されている事と、ADB (上の 先にしておく重要な手順 を参照) と USB 経由のデバッグ (端末の 開発者設定 内)が有効になっている事も必要です。
注記: このファイルを実行する権限がないのに文句を言うメッセージが出た場合、保存ファイルのディレクトリに cd
して、次のコマンドを実行します:
chmod +x backup_restore_profile.py
データを端末からバックアップする
バックアップの前に、端末が最近の OTA に更新されているか確認してください。これをするには、電話機で 環境設定アプリ > 端末情報 > 更新の確認 > 今すぐ確認 をクリックします。利用可能な更新がある場合、すぐに利用可能な更新の通知がでるでしょう。更新をインストールを選びます。
backup_restore_profile.sh
ファイルを保存したディレクトリで、次のコマンドを実行します:
python backup_restore_profile.py -b
これは、端末プロファイルを mozilla-profile
というディレクトリに保存します。このディレクトリは、スクリプトと同じディレクトリ内にあります。
警告: デフォルトでは、内部 SD カードのコンテンツを保存しません。ギャラリーアプリからは、写真や動画などのファイルが保存されません。SD カードのコンテンツをバックアップしたいときは、下記のように --sdcard
オプションを付けてください。
python backup_restore_profile.py -b --sdcard
データを端末にリストアする
リストアの前に、端末が最近の OTA に更新されているか確認してください。これをするには、電話機で 環境設定アプリ > 端末情報 > 更新の確認 > 今すぐ確認 をクリックします。利用可能な更新がある場合、すぐに利用可能な更新の通知がでるでしょう。更新をインストールを選びます。
mozilla-profile
ディレクトリがあるディレクトリ (上記のセクションを参照) で、次のコマンドを実行します:
python backup_restore_profile.py -r
注記: 次のコマンドで、ツールがサポートするすべてのオプション一覧を得られます:
python backup_restore_profile.py -h
Flame にアプリを書き込む
アプリマネージャ や WebIDE を使うと、簡単にアプリを端末に書き込んだりテストしたりできます。
使用可能な RAM の調整
メモリが少ない環境でのアプリの振る舞いを調査するために、使用可能な RAM 容量を調整できます。
fastboot モードで調整できます (ADB に同梱されている fastboot のインストールが必要です)。fastboot モードに入り、次のコマンドを実行してください:
adb reboot bootloader fastboot oem mem [0|256-1024]
“0” と入力するとメモリサイズが自動的に調整されます。容量を具体的に設定するには、256 から1024 の間の数値を指定してください。例えば、使用可能な RAM のサイズを 512M バイトとするには、次のように指定します: fastboot oem mem 512
設定を有効にするには、端末の再起動が必要です。次のコマンドを実行して再起動します:
fastboot reboot
現在のメモリサイズを調べるには、次のコマンドを実行します:
fastboot getvar mem