xpcshellは、XPConnectを利用可能なJavaScriptシェルで、JavaScriptコードを実行することのできるコンソールアプリケーションです。 通常のJS shell (js
)とは異なり、xpcshellは実行スクリプトにXPCOMの機能にアクセスすることを許容します。
必要条件
xpcshellを使うには、Mozillaのあなたによるビルドが必要です。
xpcshellを実行する
./run-mozilla.sh ./xpcshell
xpcshellはほぼ必ず、run-mozilla.shと同じディレクトリにあります。
$ locate run-mozilla.sh /usr/lib/firefox-0.10.1/run-mozilla.sh /usr/lib/thunderbird-0.9/run-mozilla.sh /usr/local/mozilla/run-mozilla.sh /opt/mozilla/run-mozilla.sh /root/.Trash/mozilla/run-mozilla.sh
どれか一つを選んで、カレントディレクトリをそこに移動し、xpcshellが存在しているなら run-mozilla.sh xpcshell を実行してください。(しかし、デバッグ版でないFirefox、Mozilla、Thunderbirdなどの場合はxpcshellが存在しないかもしれません。)
$ cd /opt/mozilla $ ./run-mozilla.sh ./xpcshell js>
最新バージョンのJavaScriptを使う
現時点では、xpcshellは最新バージョンのJavaScriptを扱わないため、JavaScript 1.7で導入されたlet文のような言語の新しい機能は利用できません。
これを解消するには、xpcshellを -v 180
コマンドラインオプション付きで起動してください。これはxpcshellにJavaScript 1.8を扱うように指示するものです。
例
あなたはJavaScriptを直接Mozillaに対して入力できます。
js> 5+7 12 js> print("Hello, world!") Hello, world! js>
参考になる情報
- ほとんどのMozillaのプログラムは、XPConnect経由でXPCOMコンポーネントを利用しています。
- 使い方を把握するためには、XPConnect:コンポーネントを利用するを読んでください。
- コマンドラインオプションと拡張された機能についての情報は、XPCShellリファレンスを参照してください。
- xpcshellベースでのユニットテストの書き方を学べます。
- スクリプトのプロファイリングを行う方法についての情報は、XPCShell:プロファイリングを参照してください。