概要
HTML の強調要素(<em>)は、強調されたテキストを示します。 <em>
要素は入れ子にすることができ、入れ子の段階に応じてより強い程度の強調を表すことができます。
<i>
要素あるいは CSS のスタイリングを使用して下さい。作品(書籍、演劇、歌など)の題名を示すためには、 <cite>
要素を使用して下さい。これも通常、斜体のスタイルとなりますが、異なる意味を持っています。周辺のテキストよりも高い重要性を持つテキストを示すためには、 <strong>
要素を使用して下さい。コンテンツカテゴリ | フローコンテンツ、フレージングコンテンツ、パルパブルコンテンツ |
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許可された内容 | フレージングコンテンツ |
タグの省略 | 不可。開始と終了タグの両方が必要。 |
許可された親要素 | フレージングコンテンツを受け入れるすべての要素 |
DOM インターフェイス | HTMLElement 。Gecko 1.9.2 (Firefox 4) 以前では、この要素には HTMLSpanElement インターフェイスが実装されています。 |
属性
この要素はグローバル属性のみを持っています。
例
<em>
要素はしばしば、暗示的あるいは明示的な対比を表すために使われます。
<p> HTML5 仕様書では、従来の<em>ブロックレベルコンテンツ</em>という概念は取り除かれ、 そこに属していた要素はほぼ<em>フローコンテンツ</em>というコンテンツカテゴリに属するものとなっています。 </p>
表示結果
HTML5 仕様書では、従来のブロックレベルコンテンツという概念は取り除かれ、 そこに属していた要素はほぼフローコンテンツというコンテンツカテゴリに属するものとなっています。
<i> と <em>
Web サイトの描画について、同じものを表現するにも実に多くの方法があるため、新しい開発者をしばしば混乱させています。斜体と強調はおそらく、最もよく目にする事柄のひとつでしょう。なぜ <em></em>
と <i></i>
を使い分けるのでしょうか。どちらも、間違いなく同じ結果をもたらしますよね?
いいえ、それは違います。強調は論理的な状態、斜体は物理的な状態です。論理的な状態は、コンテンツから視覚表現を切り離し、そうすることで、いくつかのテキストを斜体で表示する代わりに、赤字で、あるいは異なるサイズで、あるいは下線を引いて、あるいは太字にして表示するなど、多くの異なる方法で表現することができるようになります。 <em>
にとっては視覚的な特性を変更するほうが、斜体にするよりも理にかなっているかもしれません。斜体は物理的な状態であるからです。視覚表現とコンテンツの分離は無く、斜体に、テキストを斜体にする以外のことをさせることは、混乱させるもので、非論理的です。
<em>
の例は "Just do it already!" や "We had to do something about it" です。テキストを読む人やソフトウェアは、斜体の単語を強調して読み上げるでしょう。
<i>
の例は "The Queen Mary sailed last night" です。ここで、"Queen Mary" という語句に強調や重要性は与えていません。これは単に、対象物が Mary という名前の女王ではなく Queen Mary という名前の船であることを示します。<i>
の別の例として "The word the is an article" があります。
仕様
仕様書 | 策定状況 | コメント |
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WHATWG HTML Living Standard <em> の定義 |
現行の標準 | |
HTML5 <em> の定義 |
勧告 | |
HTML 4.01 Specification <em> の定義 |
勧告 |
ブラウザ実装状況
機能 | Chrome | Firefox (Gecko) | Internet Explorer | Opera | Safari (WebKit) |
---|---|---|---|---|---|
基本サポート | 1.0 | (有) | (有) | (有) | (有) |
機能 | Android | Firefox Mobile (Gecko) | IE Phone | Opera Mobile | Safari Mobile |
---|---|---|---|---|---|
基本サポート | (有) | (有) | (有) | (有) | (有) |
関連情報
<i>
要素