この記事では、Firefox 36 以降で Firefox の開発ツールを Android 版 Firefox に接続する方法を説明します。Wi-Fi 経由で接続する方法については、関連ページをご覧ください。
Firefox の開発ツールを Android 版 Firefox に接続し、モバイル Web サイトをデバッグすることは、かなり前から可能でした。しかし今まで、これはかなり複雑でエラーが発生しやすい方法によるものでした。Firefox 36 より、この方法をよりシンプルにしました。特に、adb ツールを直接扱う必要がなくなりました。これからは WebIDE を使用して接続することになり、WebIDE が裏で adb の設定を行います。
この機能を動作させるにはデスクトップ側で Firefox 36 以降、モバイルデバイス側で Firefox 35 以降が必要です。前のバージョンを使用しなければならない場合は、従来の手順である Android 版 Firefox のリモートデバッグ をご覧ください。
WebIDE のプロジェクト管理とインストールの機能は使用できません。現在、これらは Firefox OS デバイスでのみ動作します。Android デバイスでは、すでにブラウザに読み込まれている既存の Web サイトに限りデバッグできます。
本ガイドは 2 つのパートに分かれます: パート 1 "事前準備" では 1 回だけ行う必要がある作業を、パート 2 "接続" ではデバイスへ接続するたびに行う必要がある作業を扱います。
事前準備
まず、以下のものが必要です:
- Firefox 36 以降を実行するデスクトップまたはノート型コンピュータ
- Android 版 Firefox 35 以降を実行する、Android 版 Firefox 対応の Android デバイス
- 2 つのデバイスを接続する USB ケーブル
ADB Helper
デスクトップ版 Firefox では、バージョン 0.7.1 以降の ADB Helper アドオンも必要です。これは初めて WebIDE を開いたときに、自動的にインストールされます。ブラウザのアドレスバーに about:addons
と入力すると、ADB のバージョンを確認できます。
ADB Helper のバージョンが 0.7.1 以降ではない場合は "Projects" メニューで "Manage Extra Components" を選択すると、ADB Helper を含む "Extra Components" ウィンドウが開きます:
"uninstall"、"install" の順にクリックすると、最新バージョンがインストールされます。
Android デバイスの設定
始めにこちらのページのステップ 2 および 3 のみ実行して、USB デバッグを有効にしてください。
次に、Android 版 Firefox でリモートデバッグを有効にしてください。ブラウザを起動してメニューを開き、"設定" を選択します (一部の Android デバイスでは、"設定" を表示するために "More" を選択しなければならないかもしれません)。以降の手順はブラウザのバージョンにより異なります:
- バージョン 36 から 41: "デベロッパーツール" を選択して、"リモートデバッグ" にチェックを入れます。
- バージョン 42 から 44: "デベロッパーツール" を選択して、"USB 経由でリモートデバッグをおこなう" にチェックを入れます。
- バージョン 45 以降: "高度な設定" を選択して、"USB 経由でリモートデバッグをおこなう" にチェックを入れます。
接続
USB ケーブルでデバイスとコンピュータを接続すると、WebIDE が起動します。"USB デバイス" の配下にある、デバッグ対象の "Android 版 Firefox" を選択してください:
Android デバイス側に警告メッセージが表示されます。バージョンに応じて "OK" または "許可" をクリックしてください:
そして、WebIDE で "アプリを開く" をクリックしてください。ここには、デバイスで開いているすべてのタブを表示します:
開発ツールを接続したいタブを選択してください:
これで、リモートデバッグをサポートするすべての開発ツールを使用できます。詳しくはリモートデバッグのページをご覧ください。
セキュリティ上の理由により、作業が完了したら前述の手順で変更した設定を戻して、Android の USB デバッグと Firefox のリモートデバッグを無効化してください。