概要
与えられた関数によって実行されるテストに合格する要素が配列の中にあるかどうかをテストします。
構文
var someElementPassed = array.some(callback[, thisObject]);
引数
callback
- 各要素に対してテストを実行する関数。
thisObject
callback
を実行するときにthis
として使用するオブジェクト。
説明
some
は、与えられた callback
関数を、配列に含まれる各要素に対して一度ずつ、callback
が真の値を返す要素が見つかるまで呼び出します。 真の値を返す要素が見つかると、some
メソッドはただちに true
を返します。 見つからなかった場合、some
は false
を返します。 callback
は値が代入されている配列のインデックスに対してのみ呼び出されます。つまり、すでに削除されたインデックスや、まだ値が代入されていないインデックスに対しては呼び出されません。
callback
は、要素の値、要素のインデックス、走査されている Array オブジェクトという 3 つの引数をともなって呼び出されます。
some
に thisObject
パラメータが与えられると、callback
の呼び出しのたびにそのオブジェクトが this
として使用されます。thisObject
が与えられないか null
だと、callback
に結び付けられたグローバルオブジェクトが代わりに使用されます。
some
は呼び出された配列を変化させません。
some
によって処理される要素の範囲は、callback
が最初に呼び出される前に設定されます。some
の呼び出しが開始された後に追加された要素に対しては、callback
は実行されません。既存の配列要素が変更されたり、削除された場合、callback
に渡される値は some
がそれらを訪れた時点での値になり、some が削除された要素を訪問することはありません。
互換性
some
は ECMA-262 標準 に最近追加されたメソッドなので、別の版の標準には存在しない場合があります。次のコードをスクリプトの先頭に追加することにより some
がネイティブでサポートされていない実装上でも some
が使用可能となります。このアルゴリズムは ECMA-262 第 5 版で指示されたアルゴリズムと全く同じものです。Object
、TypeError
はそれぞれオリジナルの値を持ち、またそれらの fun.call
は Function.prototype.call
のオリジナルの値として評価されます。
if (!Array.prototype.some) { Array.prototype.some = function(fun /*, thisp */) { "use strict"; if (this == null) throw new TypeError(); var t = Object(this), len = t.length >>> 0; if (typeof fun != "function") throw new TypeError(); var thisp = arguments[1]; for (var i = 0; i < len; i++) { if (i in t && fun.call(thisp, t[i], i, t)) return true; } return false; }; }
例
例: 配列のすべての要素の大きさをテストする
次の例は、配列の中に 10 よりも大きい要素があるかどうかをテストします。
function isBigEnough(element, index, array) { return (element >= 10); } var passed = [2, 5, 8, 1, 4].some(isBigEnough); // passed は false passed = [12, 5, 8, 1, 4].some(isBigEnough); // passed は true
ブラウザ実装状況
機能 | Firefox (Gecko) | Chrome | Internet Explorer | Opera | Safari |
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基本サポート | (有) | (有) | 9 | (有) | (有) |
機能 | Firefox Mobile (Gecko) | Android | IE Mobile | Opera Mobile | Safari Mobile |
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基本サポート | ? | ? | ? | ? | ? |