ウェブドキュメントのビューを含むことが期待されているフレーム。ページの履歴を持っていることと現在表示するページを操作するための追加のメソッドを含んでいること以外は iframe
に似ています。
browser の大半のプロパティとメソッドが使われることは稀で、chrome URL のみから呼び出すことができます。他の URL は表示されている文書を変更するために document と history オブジェクトを使う必要があるでしょう。
- 属性
- autocompleteenabled, autocompletepopup, autoscroll, disablehistory, disablesecurity, homepage, showcaret, src, type
- プロパティ
- accessibleType, canGoBack, canGoForward, contentDocument, contentPrincipal, contentTitle, contentViewerEdit, contentViewerFile, contentWindow, currentURI, docShell, documentCharsetInfo, homePage, markupDocumentViewer, preferences, securityUI, sessionHistory, webBrowserFind, webNavigation, webProgress
- メソッド
- addProgressListener, goBack, goForward, goHome, gotoIndex, loadURI, loadURIWithFlags, reload, reloadWithFlags, removeProgressListener, stop, swapDocShells
例
<!-- groupbox の中に Mozilla のホームページを表示 --> <groupbox flex="1"> <caption label="Mozilla のホームページ"/> <browser type="content" src="https://www.mozilla.org" flex="1"/> </groupbox>
属性
-
autocompleteenabled
- 型: 論理型
- フィールドの自動補完を有効にするには
true
に設定してください。
-
autocompletepopup
- 型: popup 要素の id
-
popup
要素のid
は、要素のための自動補完の候補を保持します。
-
autoscroll
- 型: 論理型
- この browser の自動スクロールを無効にするには
false
に設定します。この属性をtrue
に設定するか省略した場合、自動スクロールが有効になるか、ユーザ設定のgeneral.autoScroll
に従います。
-
disablehistory
- 型: 論理型
-
false
の場合、すべての利用可能な候補のドロップダウンメニューを開く矢印ボタンが textbox の末尾に表示されます。デフォルト値は、ドロップダウンボタンが隠れているtrue
です。
-
disablesecurity
- 型: 論理型
- この browser のセキュリティ UI を無効にするには、この属性を
true
に設定します。有効にするには、この属性を省略してください。
-
showcaret
- 型: 論理型
- コンテンツ領域に文字入力のキャレットを表示するかどうかを設定します。デフォルト値は
false
です。
-
src
- 型: URL
- 要素内に表示するコンテンツの URL。
-
type
- 型: 下記の値のいずれか一つ
- browser 内に読み込まれたドキュメントのアクセスを設定するための browser の形式。これが設定されていない場合、読み込まれたドキュメントは
を含む window と同じアクセスを持ちます。browser
content
: コンテンツのためのブラウザ。browser 内に読み込まれたコンテンツは chrome より上位へのアクセスが許可されていません。content-primary
: コンテンツのための一次ブラウザ。browser 内に読み込まれたコンテンツは chrome より上位へのアクセスが許可されません。つまり、ウェブブラウザ内では、これはウェブページを表示する要素になります。一次コンテンツの window は、window.content を使用して取得すると便利です。content-targetable
: コンテンツのための多くの中の 1 つのブラウザ。browser 内に読み込まれたコンテンツは chrome より上位へのアクセスが許可されていません。この値は、同等の特権を持つ複数の browser を使用するアプリケーション内の、そのとき選択されていない任意の
要素よりも優先されます。browser
プロパティ
-
accessibleType
- 型: 整数型
- 要素の accessibility オブジェクトの種類を示す値。
-
canGoBack
- 型: 論理型
- セッション履歴で前のページに移動できるとき、このプロパティは true になり、Back ボタンが有効になります。このプロパティは読み取り専用です。
-
canGoForward
- 型: 論理型
- セッション履歴で次のページに移動できるとき、このプロパティは
true
になり、Forward ボタンが有効になります。このプロパティは読み取り専用です。
-
contentDocument
- 型: document
- この読み取り専用のプロパティは要素内の document オブジェクトを含みます。
-
contentPrincipal
- 型: nsIPrincipal
- この読み取り専用のプロパティは browser に読み込まれたコンテンツの、セキュリティ関係の情報を提供する主部を含みます。
-
contentTitle
- 型: 文字列型
- この読み取り専用のプロパティは browser 内の document オブジェクトの title を含みます。
-
contentViewerEdit
- 型: nsIContentViewerEdit
- この読み取り専用のプロパティは、document 上のクリップボード操作を扱う nsIContentViewerEdit を含みます。
-
contentViewerFile
- 型: nsIContentViewerFile
- document の nsIContentViewerFile インタフェースへの参照。
contentWindow
- 型: window
- この読み取り専用のプロパティは要素内の window オブジェクトを含みます。
-
currentURI
- 型: nsIURI
- この読み取り専用のプロパティは現在読み込まれている URL を含みます。URL を変更するには
loadURI
メソッドを使用してください。
-
docShell
- 型: nsIDocShell
- この読み取り専用のプロパティは document の nsIDocShell オブジェクトを含みます。
-
documentCharsetInfo
- 型: nsIDocumentCharsetInfo
- この読み取り専用のプロパティは document の nsIDocumentCharsetInfo オブジェクトを含みます。このオブジェクトは document の表示に使用される文字セットを扱うために使用します。
-
homePage
- 型: ホームページ URL の文字列
- このプロパティはユーザのホームページ設定の値を保持します。
-
markupDocumentViewer
- 型: nsIMarkupDocumentViewer
- この読み取り専用のプロパティは、document を描画する nsIMarkupDocumentViewer を含みます。
-
preferences
- 型: nsIPrefService
- この読み取り専用のプロパティは、ユーザ設定の取得と設定を行う nsIPref オブジェクトを含みます。
-
securityUI
- 型: nsISecureBrowserUI
- この読み取り専用のプロパティは、読み込まれた document のセキュリティレベルを決定するオブジェクトを含みます。
-
sessionHistory
- 型: nsISHistory
- この読み取り専用のプロパティは、セッション履歴を保持する nsISHistory オブジェクトを含みます。
-
webBrowserFind
- 型: nsIWebBrowserFind
- この読み取り専用のプロパティは、document 内のテキストの検索に使用することができる nsIWebBrowserFind オブジェクトを含みます。
-
webProgress
- 型: nsIWebProgress
- この読み取り専用のプロパティは、document 読み込みの進捗を監視する nsIWebProgress オブジェクトを含みます。
メソッド
addProgressListener( listener )
- 戻り値の型: 戻り値無し
- 読み込まれた document を監視する進捗リスナーを browser に追加します。進捗リスナーは nsIWebProgressListener インタフェースを実装しなければなりません。
goBack()
- 戻り値の型: 戻り値無し
- 履歴内のページを一つ戻ります。
goForward()
- 戻り値の型: 戻り値無し
- 履歴内のページを一つ進みます。
goHome()
- 戻り値の型: 戻り値無し
- ユーザのホームページを browser に読み込みます。
gotoIndex( index )
- 戻り値の型: 戻り値無し
- 与えられた index を持つ履歴内のページへ移動します。先へ進むには正の整数、前へ戻るには負の整数を使用します。
loadURI( uri, referrer, charset )
- 戻り値の型: 戻り値無し
- 指定された referrer と charset で URL を
document
に読み込みます。
-
loadURIWithFlags( uri, flags, referrer, charset, postData )
- 戻り値の型: 戻り値なし
-
引数に指定した読み込みフラグ (flags) および与えられたリファラ (referrer) 、文字セット (charset) 、POST データで URL を
document
に読み込みます。reloadWithFlags
メソッドで許可されたフラグに加え、次のフラグも有効です。
LOAD_FLAGS_IS_REFRESH
: このフラグは、meta
タグのrefresh
やredirect
によって URL が読み込まれたときに使用されます。LOAD_FLAGS_IS_LINK
: このフラグは、ユーザがリンクをクリックして URL が読み込まれたときに使用されます。これに応じて HTTP Referer ヘッダが設定されます。LOAD_FLAGS_BYPASS_HISTORY
: URL をセッション履歴に追加しません。LOAD_FLAGS_REPLACE_HISTORY
: セッション履歴内の現在の URL を新しいものと置き換えます。このフラグはリダイレクトに使用されます。
(referrer
および postData
引数の詳細は nsIWebNavigation.loadURI()
をご覧ください。)
-
reload()
- 戻り値の型: 戻り値無し
- browser 内の document を再読み込みします。
reloadWithFlags( flags )
- 戻り値の型: 戻り値なし
- browser 内の document を与えられた読み込みフラグ (flags) で再度読み込みます。下記のフラグが使用されます。これらはすべて
webNavigation
プロパティ (または nsIWebNavigation インタフェース) の定数です。記号 (|
) を使用してフラグを組み合わせることができます。
LOAD_FLAGS_NONE
: 特別なフラグなし。document は普通に読み込まれます。LOAD_FLAGS_BYPASS_CACHE
: ページを再度読み込みます。ページがキャッシュ内にあっても無視されます。このフラグは reload ボタンが Shift キーを押しながら押下されたときに使用されます。LOAD_FLAGS_BYPASS_PROXY
: プロクシサーバを無視してページを再度読み込みます。LOAD_FLAGS_CHARSET_CHANGE
: このフラグは、文字セットが変更されたため document を再度読み込む必要がある場合に使用されます。
removeProgressListener( listener )
- 戻り値の型: 戻り値なし
- 進捗リスナーを
browser
から削除します。
-
stop()
- 戻り値の型: 戻り値無し
- 中止ボタンの押下と同じです。現在の document の読み込みを中止します。
swapDocShells( otherBrowser )
- 戻り値の型: 戻り値なし
- この browser ともう一つの browser のコンテンツおよび履歴、状態を入れ替えます。入れ替える間、
pagehide
イベントとpageshow
イベントが両方のbrowser
で発生します。このメソッドはbrowser
をウィンドウ間で移動したり、新しいウィンドウに移すために使用します。
関連項目
- インタフェース
- nsIAccessibleProvider