Firefox 2 はウェブフォームのテキストエリア【訳注: 複数行のテキスト入力欄】とテキストフィールド【訳注: 一行のテキスト入力欄】のスペルチェックのサポートを導入します。ユーザーは about:config インターフェースを使って、スペルチェックを有効にするか、テキストエリアとテキストフィールドの両方でチェックするかを設定することができます。
標準では、テキストエリアと designMode
ドキュメントではスペルチェックが行われますが、一行の入力ボックスでは行われません。なぜなら、Firefox が ユーザ ID や E メールアドレスを誤ってマークしてしまうと、ユーザの気を散らしてしまうからです。
しかし、この動作が必ずしも適切でない状況があるでしょう。例えば、HTML や他の非散文データを編集するためにテキストエリアの使用が意図されているなら、スペルチェッカは助けよりむしろ妨害でしょう。 同じようにウェブサイトが特定のテキストフィールドでスペルチェック可能にすることを Firefox に勧めたい場合があるかもしれません。例えば、検索ボックスや E メールの件名フィールドなど。
ウェブサイトが特定の <input>
要素にスペルチェックを使わせたい、あるいは使わせたくない場合は、spellcheck
属性を使うことができます。スペルチェックを勧めるには true
を、使わせたくないときには false
を設定します。
もしユーザが layout.spellcheckDefault
を 0 に設定してスペルチェックを完全に無効化しているなら、サイトからの勧めは無視されることを覚えておいてください。もし layout.spellcheckDefault
が他の値なら勧めは考慮に入れられるでしょう。
一行のテキストフィールド(HTML の <input>
要素) でスペルチェックを有効化するには、HTML で次のようにコードを書きます:
<input type="text" size="50" spellcheck="true">
同様にテキストエリアでスペルチェックを無効にするには、HTML で次のようにコードを書きます:
<textarea spellcheck="false"></textarea>
spellcheck
属性をドキュメントの <body>
要素に設定することによって、ドキュメントの designMode
(一般的に、リッチテキスト編集の実装に使用されます) を制御することができます。
あなたは spellcheck
属性を <span>
と <div>
のような他の要素にも同じように適用ですます。それらに含まれた全ての <input>
要素は親によって設定されたスペルチェックの設定が継承されます。もし祖先の要素で何も設定されていない場合、ユーザの標準設定が使われます。
例えば
<div spellcheck="true"> <label>文章を入力してください: </label><input type="text" size="50"> <br /> <label>さらに入力してください: </label><input type="text" size="50"> </div> <br /> <label>3 番目を入力してください: </label><input type="text" size="50">
この HTML の断片では、最初の 2 つのテキストフィールドはスペルチェックされるのに対して 3 番目はスペルチェックされません。